怖い話 中国の怖い話 

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中国のリアルな怖い話。

現在、様々な面で中国相手の問題を抱えている日本。経済発展を続けている中国と、経済が低迷気味な日本で、いざこざが起こるのは当たり前。

日本が高度成長期からバブル経済の絶頂を極めていた時代には考えられなかった現在の両国関係。ジャパンマネーが世界に大きな影響力を持っていた頃の中国は「日本は最良のパートナー」と、満面の笑みで握手を求めてきたものだ。

これは、バブル経済が絶頂期だった頃、中国を訪れた友人のお話。

アメリカ資本のある企業に勤めていた友人。各国に支社を持つその企業が、中国に招かれてある会議に出席した。本社、各国の支社の代表がそれぞれ中国の四川省に招待され、友人は日本支社の代表として会議に出席した。

折しも、当時の日本は空前のバブル経済。バブル崩壊の兆しが見え始めていたものの、その経済力は世界で無視できない不動の地位にあった。

招待された客人を、中国側は最高のもてなしで出迎えた。特に、日本支社代表として出席した友人は破格の特別扱いで、当時の国家副主席に握手を求められ、「日本は中国にとって最高の良き友人です。ぜひこれから最高の友好関係を築いていきたい」と、まるで政治家のような挨拶をされたという。

滞在期間中はSPが二人つき、日本人より日本語堪能な超美人国家公務員が通訳として身の回りの世話をしてくれた上、最高級のホテルのフロアーが貸切られ、24時間体制で微塵の不都合も無いように全ての準備が整えられていた。

まるで国賓か王様にでもなった気分だったらしい。

数日間の滞在期間中、ほとんどホテルから出ることもなかったが、今にして思えば、ホテルから出ないよう監視されていたのかもしれない、と言う友人。

勝手に街に出歩かれ、中国側にとって体面のたたない物事を見聞きされては困る、という思惑があったのだろう。

帰国するまでの数日間、彼がホテルと空港の他に出歩いたのは二か所だけ。

一つは、現地で最高級品しか取り扱っていない超高級デパート。

買い物客は富裕層ばかりで、一般庶民の姿は見なかったという。

お土産に中国特産のウーロン茶を買いたい、と言う彼の要望に応えて案内されたのだが、通訳の美人国家公務員は彼が手に取る物すべて却下して、たった一種類のウーロン茶を手渡した。

彼女曰く、中国のウーロン茶は農薬やその他汚染されている物が多いので、値段が高くても信じてはいけません。このウーロン茶なら大丈夫ですから、これをお土産にしてください、とのこと。

もう一か所は、最後の晩に招待された中華料理レストラン。

超セレブな人間しか出入りできないレストランらしいが、そこに入るまでの間の出来事がショッキングだったという。

黒塗りの高級車の隊列がレストランの駐車場に着くと、車を降りる直前に通訳からこんな指示を受けた。

どんな人間が来ても、相手にしてはいけません。私たちの側から離れないでください。

どういう意味か理解できなかったが、他の支局の人間たちもレストランのドアに向かって歩き出したので、彼も車を降りた。

すると。

明かりが届かない植え込みや物陰から、大勢の人影がこちらに向かって猛烈な勢い走り寄ってくる。

超高級例レストランだから、周囲には塀があったらしいが、その塀をゾロゾロ乗り越える人影まで見えた。

まるでゾンビ映画のようで友人はドキッとしたが、立ちすくんでいる友人を美人通訳が急き立てた。

早く中に入りましょう

その声があまりに冷徹に聞こえ、彼は我に返った。

走り寄ってくる人影は勿論ゾンビではなく、貧しい身なりの一般人だった。子供もいれば、大人もいる。腰の曲がった年寄りもいる。男も、女もいる。

中国語で何を言っているのかよくわからなかったが、おそらく物乞いに来たのだと言うことだけは判断できた。

彼らは、友人たち一行の周囲にあっという間に集まってくると、レストランの入り口に向かって階段を上り始めた友人のズボンの裾にすがろうとし・・・、美人通訳にヒールの踵で顔面を容赦なく蹴られたのだ。

あまりの出来事に、友人は凍りついた。顔面を蹴られたのは老人だった。血が流れているのが見え、老人はうずくまった。しかし、大丈夫ですか? と、声をかける暇はなかった。

身ぐるみはがされそうな状況で次々に色んな人間がすがりついてくるので、一行は騒然。冷静なのは中国人たちだ。

美人通訳も含め、友人たちに同行している中国人や、レストランに雇われているボディーガードたちは、容赦なく彼らを排除した。

女だろうが、子供だろうが、年寄だろうが、殴り、蹴り、唾を吐き、中国語で罵った。

ようやくレストランに入り、なんとか安全が確保されると、友人は後味の悪さを美人通訳に告げた。いくらなんでも、年寄や、女子供を殴るのは人として間違っている。

だが、美人通訳は爽やかに微笑んだ。

いいえ、彼らは人間ではありません。

強者が弱者を踏みにじるのは当たり前、それが現実なのかもしれない。

今、中国はあの頃よりずっと強くなり、日本は以前の輝きを失いつつある。

あのレストランでの出来事が、国と国との間でいつか起きるのではないか、友人は日々胸を痛めているという。

リアルな怖い話。

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