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怖い話 センサーライトの怖い話
わたしの家の玄関には、センサーライトがついていた。 センサーの前を人が横切ると自動で電気がつく、アレだ。 別に人間じゃなくても、センサーを遮るものがあれば、パッと電気がつく。 自宅は田舎で、周囲には空き家が多く、おまけに裏手は山で、隣は墓場... -
峠の茶屋の怖い話
気持ちの良い山道に影がさし始め、賑やかなアブラ蝉がひぐらしの響きに変わる頃、その男は峠のあたりに差さしかかっていた。買ったばかり黒いTシャツを着て、お気に入りのスクーターに乗り、少しばかり遠出をしようと家を出て、すでに何時間も経っていた。... -
怖い話 不思議な医者
ふと気が付くと、街にはずいぶん沢山の個人病院ができた。内科、小児科、整形外科、脳神経外科、眼科、耳鼻科、アレルギー科・・・と、専門的に別れた開業医が増えたものだと、しみじみ感じる。 そんな個人病院の看板を見ながら、先日、ある医者のことを思... -
怖い話 お墓参り
親戚のおばさんが、毎日墓参りするようになった。 数年前、病気で他界したご主人の墓前で、おばさんは毎日、真剣に手を合わせていた。 近所の人や、親戚は、よほどご主人のことが大切だったのだろうと、信心深いおばさんのことを感心した。 だが、わたしは... -
怖い話 乗せてって・・・
ある冬のことだ。わたしは伊豆の天城峠付近をドライブしていた。別に目的があったわけじゃない。なんとなく南伊豆にでも行ってみようと思っていた。 天城峠にはトンネルが二つある。ひとつは現在の国道に作られた新天城トンネル。もうひとつは、有名な「伊... -
怖い話 地下街のホームレス
かなり昔の話だ。その日わたしは東京で遊び呆けて帰りが遅くなってしまった。小遣いをほとんど使い果たし、帰りの電車賃しか持ち合わせていない。 おまけに終電に間に合わないという最悪の事態に遭遇した。はてさて、どうしたものたか・・・。 当時わたし... -
不思議な話 地獄絵巻
わたしの生まれた家の近くにF寺というのがある。この寺には地元では有名な絵巻物が保管されていて、お盆の期間だけ本堂に祭られ、一般公開される。絵巻物に描かれているのは地獄の風景。お盆の間だけ地獄の釜の蓋が開いて亡者達が現世に戻ってくる光景だが...
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