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怖い話 スズメバチ
気が付いた時、家の中はガランとしていて、家族は誰もいなかった。 自分は居間のコタツに座り込んでいて、目の前には見慣れた湯呑茶碗が置いてあり、飲みかけのお茶が入っていた。居眠りでもしていたらしい。 何となく湯呑に手を添えると、お茶はまだ生温... -
怖い話-遺品の怖い話
数年前、近所のおばあさんが亡くなった。 そのおばあさんとは親戚でもなければ、親しくもない。使っているゴミステーションが同じだったので、ゴミの日に顔を合わせることがある、その程度のお付き合いだった。 おばあさんが息子夫婦と一緒に暮らしていた... -
不思議な話 おばあさんの友達
近所に、一人暮らしのおばあさんがいる。これは、おばあさんの娘さんから聞いたお話。 ご主人を亡くして以来、20年以上一人暮らしをしているおばあさんは、今年90才を超えた。 90才というと、実子にも孫がいる年代だ。子供たちは比較的近距離に住んでいる... -
怖い話 センサーライトの怖い話
わたしの家の玄関には、センサーライトがついていた。 センサーの前を人が横切ると自動で電気がつく、アレだ。 別に人間じゃなくても、センサーを遮るものがあれば、パッと電気がつく。 自宅は田舎で、周囲には空き家が多く、おまけに裏手は山で、隣は墓場... -
怖い話-神社の怖い話
先日、以前勤めていた職場の同僚と再会した。わたしの前職場は神社だ。同僚は神主。よもやま話をしているうちに、ある神主の話題が出た。 その人は大きな神社の宮司を十数年来務めてきた人で、些細なことは気に留めないタイプの、かなり改革的な性格だった... -
怖い話-本当にあった世間の怖い話
恨み・・・というと、どんなことを考える? 怪談のお決まりだと、恨みを抱いて死んだ人間の情念や怨念が具現化して、相手を不幸にしたり、呪い殺したり・・・と、オドロオドロしいが、少し、現実離れしている気もする。リアルっぽく、でも、有りえない話。... -
怖い話 お墓のヒラヒラ
これはわたしの母親から聞いた、怖くて、奇妙なお話。 母親が生まれ育った場所は、とてつもなく辺鄙な田舎だ。渓谷沿いのガタガタ道を車で40分も行くと、30軒ばかりの家々が固まった集落がある。 集落は山の急斜面にポツリポツリと建っていて、今では年寄... -
怖い話-新盆の怖い話
もう二十年ほど前になるが、代理で母の実家に新盆見舞いに出かけた時のこと。 大正生まれのおじいさんは兄弟が多かったから、集まった親戚もかなりの人数。母方の親戚とは子供の頃に会ったきりのわたしにとって、ほとんどが初対面と言う状態だった。 まぁ... -
怖い話 防犯カメラの怖い話
知り合いに泥棒地帯に住んでいる人がいる。 泥棒地帯・・・大袈裟かもしれないが、その人の家の近所では物が盗まれることが多く、近所同士で互いに目を光らせていようと相談するぐらい、日常的に物が盗まれる。 一人暮らしのおばあさんの家では仏壇に隠し... -
怖い話-自殺する人
数年前、自宅近くの神社で首吊り自殺があった。神社は生活道路に面した場所にあって、境内にはブランコや滑り台などの遊具も設置されており、どうしてこんな所で? と思いたくなる立地条件だ。 亡くなったのは地元の人間ではないらしく、事件性も見当たら...