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怖い話-神社の怖い話
先日、以前勤めていた職場の同僚と再会した。わたしの前職場は神社だ。同僚は神主。よもやま話をしているうちに、ある神主の話題が出た。 その人は大きな神社の宮司を十数年来務めてきた人で、些細なことは気に留めないタイプの、かなり改革的な性格だった... -
怖い話-人形の怖い話(5)
人形の怖い話を最初から読む場合は(1)へ 夢を見なくなった代わりに、彼女は実体の無い「何か」に怯えるようになった。 それはマンションの同じ部屋に確実に同居していて、目には見えないが、彼女と背中合わせにピッタリくっついて、息を殺しているのだ... -
怖い話-人形の怖い話(4)
人形の怖い話を最初から読む場合は(1)へ 年寄りのように古びてしまったおみっちゃんに気付いたのは、不審な人影を見た日からひと月ばかり後のことだった。勤務中に実家から電話がかかってきて、祖母が突然亡くなったという訃報を聞いた。彼女はそのまま... -
怖い話-人形の怖い話(3)
人形の怖い話を最初から読む場合は(1)へ 仕事が終わった後、彼女は一度帰宅したのだが、あいにくシャンプーを切らしていたことを思い出して近くのコンビニまで買い物に出かけた。時間は午後の8時頃。買い物を済ませてマンションに入ると、女の人がエレベ... -
怖い話-人形の怖い話(2)
前回までの話を読む場合は(1)へ 足早にエレベーターを降りながら、中の女性が一緒に付いてくるのではないかという恐怖に怯えた。だが、女性はそのまま閉まるエレベーターの扉に消えた。内心ホッとし、自室に戻ってシャワーを浴びて布団に入ったが、なか... -
怖い話-人形の怖い話(1)
人形 「にんぎょう」・・・・「ひとがた」とも読む 一年の約半分にあたる6月30日と12月30日、大きな神社では紙製の人形(ひとがた)を信者に配り、その身の穢れ(けがれ)を人形に移す「禊祓い(みそぎばらい)」を行う所もある。 人形に移されたそれぞれの「穢... -
怖い話 言霊
日本人は「言霊」というモノを意外と信じている。言霊とは、言葉が何かしらの力を宿し、実際にこの世で暮らす我々に様々な影響を及ぼす存在である、という密やかな認識。ゲンを担ぐ、なんてことをよく聞くが、一般的な言葉の中にもゲンを担いだものがあり... -
怖い話 青木ヶ原樹海の怪奇
これは、青木ヶ原樹海を深夜にドライブしていた時体験した、背筋も凍るお話。 その日、わたしは友達と二人で夕食を食べ、そのままドライブを楽しんでいた。わたしたちの車が青木ヶ原樹海にさしかかったのは、深夜2時を過ぎていたと思う。 樹海の中を貫く国... -
怖い話 お墓参り
親戚のおばさんが、毎日墓参りするようになった。 数年前、病気で他界したご主人の墓前で、おばさんは毎日、真剣に手を合わせていた。 近所の人や、親戚は、よほどご主人のことが大切だったのだろうと、信心深いおばさんのことを感心した。 だが、わたしは... -
怖い話 祟り
祟りとは恐ろしいもの。 ワケがあるからこそ祟られる。 日本の神様は恐ろしいもの。 だからこそ人々は祭り、あがめ、その神威を称える。 崇められなくなった神様は、時に、不可解な出来事で人を呼び戻す。 ・・・・わたしの実家のかたすみに、小さな屋敷神...